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執筆者の写真ふなと 愛

心臓とIKIGAIの関係〜ハートマス研究から見えてきた「つながり」の科学~


「なんだか今日は心が落ち着かない…」

「職場の雰囲気が重くて、胸の辺りがモヤモヤする…」


こんな経験、ありませんか?

実は、わたしたちの「心臓」は

想像以上に繊細で、同時に、

想像以上にパワフルな存在。

今回は、最新の科学研究でわかってきた

わたし達の「心臓」とIKIGAIの関係について、お話しします。


驚きの発見! 心臓は「未来」を感じ取っている?


青いガラスのハート

1991年米国カリフォルニア州に設立されたハートマス研究所(HearMath Institute)は、

スタンフォード大学と連携する非営利研究機関。

心臓とストレス、直感とレジリエンス、人間と地球のエネルギー磁場など、

先端の科学的研究を続けています。

ハートマス研究所のエビデンスに基づいた呼吸瞑想法などのメソッドは、

米国やヨーロッパ諸国で

企業や医療・教育機関でのストレスマネジメント、

軍隊や警察・消防、アスリートのピークパフォーマンス向上のために

実際に用いられています。


(ハートマス研究所サイト https://www.heartmath.org/ )


この研究所で行われた注目すべき実験の一つに

「心臓と直感」に関するものがあります。

被験者はコンピューターの前に座り、

ランダムに表示される画像を見る実験に参加します。

画像には、

「美しい風景」や「可愛いウサギ」などのポジティブなものと、

「怖い蛇」や「暴力的なシーン」といったネガティブなものが含まれています。


被験者がボタンを押すと、その後6秒間は何も表示されず、

6秒後に、画像が画面に表示されます。

その6秒の間に、

被験者の心臓や脳波、皮膚反応といった

生理データがリアルタイムで記録されます。


画面に映るさまざまな映像


驚くべきことに、画像が画面に表示される6秒前から

被験者の心臓が、その画像の内容に応じた

生理的反応を示していることが確認されました。


例えば、

かわいい子猫の写真が表示される前には、リラックスしたパターンに。

怖い場面の写真の前では、ストレス反応に近いパターンに。

まるで心臓が「未来を予知」しているかのような反応だったのです。


心臓が最初に反応したあと、約1.5秒遅れて脳が情報を受け取り、

その後、脳と心臓とが同期するコヒーレンス状態が生じました。

わたしたちの心臓は、脳よりも先に情報を「感知」し、

脳がその情報を「解釈」している。

さらに言えば、心臓は、

「時間や空間の制約を超えた情報」にアクセスしている、

という可能性が示されたのです。

わたし達が「心」を思い浮かべる時、また「喜び」を感じる時、

脳よりも先に「ハート」「心臓」「胸のあたり」をイメージするのは

そんな事実を、無意識に感じていたからかもしれませんね。

あなたの心が織りなす「場」の力


オフィスでのチーム談義

さらに驚くべきことに、わたし達の心臓は

強力な「電磁場」を発生させており、

この電磁場は体外にまで広がっています。



ハートマス研究所の実験によると、

心臓の電磁場は 半径1.5~3メートルほど広がり、

他の人々のエネルギー場とも相互作用するそう。


グループの中で一人がコヒーレンス状態(心の調和が取れた状態)になると、

その場にいる他の人々の感情的な状態だけではなく、

実際に心拍が安定し、呼吸や脈拍まで同調することがわかっています。


調和(コヒーレンス)された心臓のビートを持つ人は、

周囲の人々や空間全体に、その調和状態を「同期」させる力を持っているのです。

これは、「場の共鳴(resonance)」現象と呼ばれています。

具体例を見てみましょう。


1 調和した状態にいるリーダーの影響

チームリーダーやファシリテーターが、

感情的な調和を整えた状態(コヒーレンス状態)で会議に臨むと、

参加者全員のストレスレベルが低下し、

より創造的で建設的な議論が可能になることが報告されています。

2 家族や小グループでの影響

一人の家族が感情を調和させた状態でいると、

家庭内の雰囲気が変わり、

争いやストレスが軽減されるという例が多くあります。

3 教育現場での応用

教師が心拍コヒーレンスを高めるトレーニングを受けた場合、

教室全体の雰囲気が穏やかになり、

生徒たちの集中力が向上したケースがあります。

​​

「IKIGAI」は、“伝染”する。

手を繋ぐ人々を模した折り紙



実は、この研究は

「IKIGAI」の考え方とも深く結びついています。



​ハートマス研究所が長年の研究で実証してきた

「心臓のコヒーレンス(調和)」。


わたし達が調和の状態にあると、以下のような変化が科学的に確認されています:

• ストレスホルモンの低下

• 自律神経系の安定化

• 免疫機能の向上

• 認知機能と意思決定能力の改善

• 感情のバランス向上

興味深いことに、これらの状態は、

「IKIGAI」が見つかった時の心身の状態と重なる部分が多いのです。



さらに言うと、「IKIGAI」とは、

単に「やり甲斐」を感じることではありません。

「自分の心が本当に喜ぶこと」というのは

同時に「誰かの役に立つこと」でもあるのです。

つまり、「自分と周りが調和する状態」にある時、

人は、IKIGAIを感じます。

ハートマス研究所の発見は、

この「つながり」の科学的な裏付けとなっているのです。

つまり、あなたがあなたのIKIGAIを生きることが、

あなたの家族や同僚にとってのIKIGAIも育んでいる。

例えば、こんな場面を想像してみてください:


朝、あなたが心を整えて出社する

→ その調和的な場が同僚にも伝わる

→ オフィス全体の雰囲気が良くなる

→ 一人一人が自分の役割を心地よく感じられる

→ それぞれの「生きがい」が育まれていく

→ あなたの心の調和にもつながる → …






実際にこの現象を、

「感染拡大モデル」や「社会的ネットワーク論」に基づいて

予測することもできます。

1人のポジティブなエネルギーが、

1週間ごとにその周囲の10人に伝わると仮定した場合、

たった数週間で、そのエネルギーは指数的に広がり、

数百、数千人規模にまで影響を与える可能性があるのです。

もちろん、現実的には、

社会的ネットワークの限界や伝播の減衰があるため、

波及効果は一定の限界に達しますが、

それでも、ポジティブなエネルギーは確かに伝播し、

あなたの周囲や世界を

より良い方向に導く強い力を持っていることは、間違いないのです。

「IKIGAI」を育む場づくりは、ハートから。


ハートを模した交通標識


ハートマス研究所ではさらに

心臓に意識を向けた呼吸法や瞑想法など

心身の調和をもたらすテクニックの実践的な技法も紹介しています。

具体的な技法はここでは省きますが


朝目が覚めた時、仕事や家事の途中で、夜眠る前…

ちょっと立ち止まって、リラックスして

息と意識を向けてみるだけでも、「調和」のエネルギーを感じるはず。


大切なのは、テクニックよりも

自分の心臓(ハート)に意識を向け、

誰かと「つながっている」という感覚や

今ここに「感謝」する感覚を大切にすること。

そんな小さな習慣が

きっと、あなたらしい「IKIGAI」への道を照らしてくれるはずです。




一人の「IKIGAI」が、1000人の「IKIGAI」と繋がっている。

光をはなついくつものハート


私たちの心臓は、単なる「ポンプ」ではありません。


その脈拍、リズムとビートは、

あなたの「IKIGAI」のありかを教えてくれる「センサー」であり、

同時に、人と人、人と自然をつなぐ「調和のアンテナ」なのです。


あなたがIKIGAIを生きれば

あなたの周りもIKIGAIを生きるようになる。

そうやって、波紋のように、

IKIGAIを生きる人を増やしていけたら。

この世界は、どう変わっていくのだろう?


そんな素敵な可能性を、科学は教えてくれています。



今日から、あなたも自分のハートに意識を向けながら

「IKIGAI」を感じてみませんか?

きっと、新しい「つながり」の喜びに出逢えるはず。






愛を込めて。







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