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終戦記念日。「おかげさま」と、IKIGAIの関係性。

執筆者の写真: ふなと愛ふなと愛


モノクロ写真、戦闘機が飛んでいる


8月15日は、終戦記念日。

8月6日、広島への原爆

8月9日、長崎への原爆


二つの原爆を受けた末に

1945(昭和20)年のこの日、

日本が無条件降伏をしたことで、第二次世界大戦が終結しました。

第二次世界大戦で死んだ日本人の数は、

「約310万人」と言われています。


80万人の民間人と、

230万人の兵士たち。


そのうち特攻隊で亡くなったのは、四千人。

そのほとんどが、20歳前後の若者でした。

「約310万人」。



失われた「約310万人」の命、

そのどれもが、

「この世でたった一つ」のものだった。


同じ命は、二度とない。

替えの効かない、たった一つの。

そして 

生き残った人々心に刻まれた

深い、深い傷。


家族を失い、家を失い、

街を失い、全てを失った

人々の苦しみは

決して、計り知ることはできません。

たった、79年前の日本で起きた出来事なのです。



光の中で立つ可憐な花



日本が負けたことを告げられた

あの日 8月15日

誰が想像したでしょう。

今日のような 風景を。


わたし達が アタリマエと思っている
日々の暮らしを。

すべてを失い、地獄と化した街を彷徨いながら


絶望する以外にない そんな状況の中で




それでも 

焼け野原に立ち 死にものぐるいで働き

命を 守り育ててくれた


それは

第二次世界大戦の後だけではなく

太古 むかしから

どんな場所でも、どんな時代でも


必死で生きて 命を繋いでくれた


数え切れないほどの


先人達、ご先祖さま達も同じ。


そうやって 

命懸けで 創ってくれた 世界


その世界を、今日、わたし達が生きている。






京都らしい五重塔が街と山を望む



「おかげさま」という言葉があります。

無事に何かが済んだり、

いいことがあったり、という時に

わたし達が、当たり前に使う言葉。


ですが、

「おかげさま」って、誰のことでしょう?

「おかげさま」、とは 目の前の相手や、お世話になった特定の誰かだけを 

指しているわけではないのです。


「おかげ」=神仏の加護、助けのこと。

​「陰(かげ)」とは、神仏など偉大なものから庇護を受けることを言います。

「陰」というと、ネガティブで暗いものを連想しがちですが、

もともと日本語では、

「かげ」と「ひかり」は同じ語源を持ちます。


光と陰は、対立し合うものではなく、

陰陽のように「而ニ不二(ににふに)」。

異なる性質を持ちながらも本質的には一体であり、

互いが存在することで全体を成している。

そんな風に、物事の本質を捉えてきた我々日本人は、

見えない偉大な力=「おかげさま」によって今の自分があることに

「ありがたい」と手を合わせ、敬意と感謝を表してきました。




神社でお参りする初老の男性の後ろ姿



「おかげさま」だけではなく、

わたし達が日常的に使ってる日本語の中には

先祖への感謝、神仏への感謝、

そして森羅万象の本質が、詰まっています。


そんな日本人の感性から生まれたのが

「IKIGAI」という概念。

この「IKIGAI」に必要な要素の一つとして

「大いなるものとの繋がり」の重要性を

名著『生きがいについて』の著者である神谷美恵子さんをはじめ、

ナチスの強制収容所から生還した精神学者ヴィクトール・フランクル氏など

「IKIGAI=meaning in life 」を研究する多くの人々が語っています。

神仏・先祖、自然など、超越的な存在との繋がりは、

わたし達人間の心の安定や、内なる幸福を与えてくれる。


この「大いなるものとの繋がり」という信頼感が基盤にあって


初めて、わたし達は

自分や他者の繋がりを深めることができるのです。




苔むす緑の中にいこうお地蔵さん二体

わたし達は

たくさんのご先祖さまが 命懸けで守ってくれた 命の最先端にいる。

わたし達は

太古むかしから、現代に至るまで

大いなる自然の恵みを受け続けて、ここにいる。


誰もが、一人残らず、

この世界に生まれた時点で、「愛されている」。


すべては、「おかげさま」なのです。​



ピンクの桜の花



わたし という存在を


決して みくびってはならない。



あなた という命を
決して 

そこなってはいけない。




わたし達を 守り続けてくれた 先人たち



わたし達を 生かし続けてくれている 森羅万象、人びと

たくさんの たくさんの命と 共に 生きてるのだから。






「わたし」は 決して 一人ではない。

「わたしのIKIGAI」は

「わたしだけのIKIGAI」ではない。




だとしたら。

あなたは どんな「今日」を 生きますか?





※「おかげさま」の解釈については、大江亞紀香さんが主催される『言霊塾』のテキストを参考にさせていただきました。

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